今読んでる本。なかなか面白い。
小学4年くらいからいわゆる思春期の子どもがいる人にオススメ。
…なるほど。宮崎アニメ…うぬぬ!そ、そうだったのか。…そんなに奥深かったとは!


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好きなのにはワケがある: 宮崎アニメと思春期のこころ (ちくまプリマー新書)


カウンターを食らったのは、第二章の「千と千尋の神隠し1 親がブタになったとき」である。


この映画は、千尋の一家が引っ越しのために新しい土地へと父親の運転する車で移動しているところから始まる。そして、千尋一家は不思議な世界に迷い込んでしまうわけだが、この設定こそが「子どもが思春期に入ろうとしている不安定な移行の時期のイメージ」…なんだとか。


自分と世界との一体感に無条件に幸せを感じていた時期から、突如「自己意識」に目覚め、日常の「切れ目」にふと気づく。…


言われてみれば確かに、自分も小学校高学年に入った頃、この世以外の世界がどこかにあって、いずれ自分もそこへ行くのだ(つまりは=死)ということに気づいて、それからしばらく毎晩寝る前は不安で不安でなかなか寝つけなかった記憶がある。


「死」というものがどういうものかは分からないけれど、今、目に見えているモノとか触れているモノとかがすべてなくなっちゃう…って考えるとなんかコワくない?って当時仲の良かった子に言ったら


「…え? んなこと考えたこともない」



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ええっ!!?そうなの!???



…さて。千と千尋に話を戻しますと、


千尋のお父さんが道を間違えて、どんどん怪しいところに入って行く時にも、千尋は心配になり「お父さん大丈夫?」と聞いているのに、お父さんときたら「まかせとけ。この車は四駆だぞ」とかワケ分からないことを言うのです。


そして、トンネルを抜けた先の町の居酒屋で、千尋の両親が、店の人がいないのにカウンターにあった料理を勝手に食べ始めてしまうシーン。


「お店の人に怒られるよ」と千尋は両親をたしなめるのだが、「カードも財布も持ってるから大丈夫」「千尋も食べな」と取り合わない。


呆れた千尋がそばを離れ、その辺をブラブラして戻ってみると、なんと両親は卑しくガツガツとものを食べ続けるブタに変わっていたという…。


これは、親の人間としての弱さや自分勝手で裏表のある汚い面を見たとき、子どもの目には親がブタに見えるということの現れらしい。
完璧で素晴らしい人間だと信じて疑わなかった自分の親の影の面に気づいてしまった子どもは、強い不安と孤独を感じるそうですよ奥さん!
うちのムスメが私を時々ブタ呼ばわりするのは、そういうことだったのでつね。
(私が良い人のときも常にブタに見えているらしいが……ほっとけ)


両親はブタになってしまうし、よく分からない妖怪みたいのがどやどや来るし、千尋はもうどうしていいか分からない状態に…。
そこに登場するのがみんなのアイドル・ハク様♡です。


ブタになった両親を元に戻すため、ハクと千尋は「油屋」へ向かうのだが、橋を渡る際、ハクは千尋に息をしてはいけない(人間だとバレるから)と言います。
けれど、急に現れたカエルにビックリして、千尋は息をしてしまうのです。
そのとたん、周りは大騒ぎ。


「気づかれたな」と、つぶやくハク…。
「ごめん。私、息しちゃった」と千尋…。


さて、その後ハクは間髪入れずにあるセリフを言うのです。
この時のハクのセリフを、著者のいる相談室に来る子の何人もが話題にしていたそうです。「ハク、超いい。あんなふうに言ってほしい」ってね。
確かにあそこで、あの場面でそんなこと言われたら
惚れてまうがなー。(੭ ˃̣̣̥ ω˂̣̣̥)੭ु⁾⁾


私は全然覚えてなかったのだが、ムスメにこの映画について聞いたら、驚くほど細部まで覚えてました。友達からの手紙にちひろの名前が書かれてあったことや、トンネルに入る前にほこらや鳥居があって不気味だったこととか。そしてもちろん、ハクの台詞も。


私(大人)なんかが見過ごしてしまうようなシーンも、子どもの琴線にビンビンに響いていたと。面白いなと思いました。


その他にも、オクサレサマの対処を千尋に任せながら、ちゃんと見ている湯婆婆や、その反面、湯婆婆は自分の子ども(坊)に対しては「自立を妨げる母性」になってしまっていたり、千尋が油屋で働くというのは、親の借金をカタに風俗(湯屋)に身を落としたという都市伝説やら、産廃問題まで…。
なかなか盛りだくさんな内容で、何度「なるほど!」と膝を叩いたことか。


………さて、ここまできてハクの台詞はなんだったのか言わないつもりかコノヤローという人もいると思うのでw、書いときます。


「ごめん。私、息しちゃった」と謝る千尋に、ハクがかけた言葉とは………!!!


「いや、千尋はよくがんばった」


こんな台詞をさらっとクールに言ってのけて、そのあとすぐに、これから千尋がしなくてはならないことについての具体的な話に入っていくのですけど


ハク、カッコ良すぎだろーーー(ノ*'ω'*)ノ~~~~♥) ◜◡‾)







ちなみにブクログでこの本を紹介するとこんなふう↓


千と千尋の神隠しにそんな解釈があったとは。
「ごめん。私息しちゃった」と言った千尋に対してハクが返した言葉が、子どもの琴線に響きまくりなんだとか。
も一度観よう。そしてハクみたいに言える大人になろう。ブタでもいいから。



ほほうー。
こりゃ便利じゃのう。



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