メンデ―奴隷にされた少女


一気に読んでしまった。


【あらすじ】ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
スーダンのヌバ山地で貧しいながらも幸せに暮らしていた少女メンデ
12歳のある夜、民族兵によって村が襲撃され、逃げ惑う中家族とはぐれてしまう。そしてアラブ人の男に誘拐されレイプされ、奴隷商人に引き渡された。
大都会ハルツームでの6年間、アラブ人富豪の家で人間としての尊厳を踏みにじられる奴隷生活を送る。
暴力と監禁の下、極度の恐怖に怯えながら暮らすうち、少女は徐々に生きる希望を失っていく。
が、2000年ロンドンでついに逃亡に成功、2002年にはイギリスへの亡命が認められ、難民として永住権を手にする。
これは、奴隷生活という悪夢を体験した少女が、自由を手にするまでの、凄絶な闘いの記録である。
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まずは割礼についてひと言言いたい。
私は常々女のほうが男より人生を楽しめると思っているのだが、この記述の部分を読んで、それは日本だけのことかもしれないと思い直した。


割礼、女子割礼、女性器切除(FGM)…。
呼び名はいろいろあるが、メンデが体験したのは、割礼の中でも最も苛酷な陰部封鎖(クリトリスと陰唇を切除し、小さな穴を残して縫合する)であった。彼女いわく「小指がやっと入るくらいの大きさの穴」だったと。


どうしてこんなことをするのかと言うと、結婚まで純潔を保てるとか、女性の性欲をコントロール(失わせる)するためとか、男は「狭い」女としか結婚しないからとか、ヌバの男は「狭い」女が好きだとか。


これ、全部、男のための理由。
そんな理由で無理やり施術され、あげくの果てに感染症や出血多量で死ぬこともあるとか、もう本当考えられない。


オマエたちのモノが貧相だからってそれに女を合わせようとするんじゃないよ ٩(๑òωó๑)۶
↑あまりにお下品なので(でもホンネ)文字を薄くしてみますた


これね、宗教や文化の違いがあるから我々がとやかく言う権利はないとか言ってる男性に聞くが、じゃあもしこれが逆の立場だったらどうなの?って。


女は大きくて固いのが好きだからと、少年期に無理やり押さえつけられ、叩かれあぶられ引っ張られ、消毒もしていないその辺の木の枝をブスリと突っ込まれるか、蜂に急所を刺してもらうか…。(蜂に刺されると5倍くらいに腫れると聞いたことがあるのでつい)
そうしなきゃケッコンできないよ、純潔も守らなきゃいけないからね〜♪と言われたら、どうですか?
(男子の割礼もあることはあるが、女子の性器切除は比べものにならないほど凄惨だということを考慮して品のないことをあえて言わせていただく)


……いけない、いけない。
これじゃ割礼の話だけで終わってしまう。
gon02_convert_20141018205318.gifでも「男性優位の世界が割礼を行わせている」ということだけは覚えていって下さいネ。



奴隷制なんて300年前の話だと思っていた。
が、2014年の今でもそれは続いている。
私たちの知らなかったこと。
知らないことは、いくらでもある。


などと思っていたらこんなニュース。↓


イスラム国が奴隷制の復活も表明!「真実を探すブログ」より
http://saigaijyouhou.com/blog-entry-4181.html


捕らえた部族の女や子どもは、戦利品として戦闘員に分け与えるんだと。
まるで家畜かなにかの扱いだよね。


この本を読んで少なからずショックだったのは、メンデも、メンデをこき使ったラハブという婦人も、同じスーダン人で同じイスラム教徒だったということ。
ラハブはメンデを「イエビト」と呼んだ。アラブ語で「名前をつける価値もない少女」という意味だ。
食事は家族の食べ残し。不潔で変な匂いを振りまかれると困るからと、朝晩シャワーを浴びせられ(しかも短時間で!)寝る場所は狭くて暗い納屋。就寝時には、逃げ出さないよう外から鍵をかけられる。


メンデは、自分を迫害する人々がみんなイスラム教徒だという事実を思い知らされる。
故郷の村を襲ったアラブ人たちは口々に「アッラーは偉大なり!」と叫んでいた。
奴隷商人のアッジムでさえ、イスラム教徒だ。ラハブとその家族も。
それなのに同じイスラム教徒であるヌバの自分たちを殺し、レイプし、苦しめ、奴隷にしている。


コーランには、すべてのイスラム教徒はお互いを敬わなければならないと書いてある。肌の色に関係なく、すべての人間は平等であると。


奴隷貿易時代は、キリスト教徒が黒人を奴隷にした。
神を信じない黒い野蛮な生き物として扱ったのだ。


同じ人間を人間としてではなく奴隷として扱う心理は、理解できないか?
私は、同じような心理は世界中どの国にも、どの民族の心の中にもあるのだと思う。
同じ日本人なのに、先住民族であるアイヌの言葉を奪い、住む場所を奪った。無意識に私たちも、ラハブと同じことをしているのかもしれないと考えると背筋が凍る。


戦争や内紛、略奪、民族差別、性器切除など、地球上に今なおある悲劇の数々。
それに振り回され、傷つき、犠牲となっているアフリカの少女たち。


この本は、メンデの半生が彼女の視点でありのままに書かれている。
奴隷時代の思い出を執筆者に語るのは、つらい作業だったと思う。あんな体験をしてきたのに、まだ彼女は20歳そこそこ(ヌバは正確な誕生日を知らない)なのだもの。


メンデのこれからと、今現在かつてのメンデと同じ境遇にあって虐げられている少女たちが、一日も早く自由の身になり家族の元へ帰れることを願っています。














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