夫婦別姓 女性再婚6カ月禁止 民法規定 憲法判断へ


私が結婚した頃は、結婚したら夫婦どちらかの姓を名乗らなければならない時代で、とても苦労したのを覚えています。
でも20年後にはきっと、世の中が進歩して、選択的夫婦別姓が法制化されているだろう…と思っていました。
が、とんでもありませんでした。

まだまだ道はけわしい……(๑°⌓°๑)


結婚当初から数年間、籍を入れずに事実婚を通して「夫婦別姓」を実行し、そして挫折した私。


今現在、世間のプレッシャーに負けず、事実婚を通しておられる、あるいはこれからそれを始めようと思っている方へ、参考になるかもしれないので恥を忍んで自分のケースをお話しします。



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…あれは20数年前。
修造(夫)と結婚するという話がでた時、彼はまだ学生でしたが、私はすでに社会人だったので、姓が変わることにやや抵抗がありました。
最初はただ単に、周囲に名前が変わることを知らせなくてはならない…ということがイヤでした。友人はともかく、仕事関係の方や趣味で付き合いのある方などへも、こんなプライベートなことを大っぴらに告げなくてはならないなんて、気恥ずかしいし苦痛だ、と感じたのです。


身の回りのいろんな書類の自分の名を書き変えねばならないことも面倒でした。
資格免許の再発行や各種変更手続き、銀行の口座、保険の名義、免許証、パスポートに論文の署名まで。
加えて契約のある生活関連の手続きも、とにかく猥雑で手間がかかるのです。
これでもし、修造と別れてまた旧姓にもどることがあったとしたら、また再度この手続きを踏まねばならぬのかと(しかもあれこれ詮索されながらね)考えただけで、クラクラめまいがしたものです。


でもそこではたと、考えたんです。
ちょっと待って。
なぜ私だけがこんな(面倒臭い)こと引き受けなくちゃならないの?
私が姓を変えるってまだ決まってないし、あなた(修造)が変えてもいいんじゃないの?
あなた「⚪︎⚪︎修造(仮名)」になる気ある?


修造の答えは「NO」でした。
理由は「カッコわりぃから」。←私の旧姓をdisってます。


じゃあ私も変えたくない、通称で通すことも考えたけれど、今の戸籍制度にも少し疑問がある、もう少しお互い勉強して納得できたら籍は入れよう、…ということで話はまとまりました。



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さて、それからが大変でした。


新宿の紀伊国屋書店へ行き、「夫婦別姓」「事実婚」「戸籍制度」に関する本を片っぱしから読み漁りました。何のためにかというと、親を説得するためです。


まだ「事実婚」という言葉もあまり知られていなかった時代です。
それが「同棲」とどう違うのか、なぜそれを選択するのか。
私たちの言葉だけで理解してもらうのは到底無理だと考えたので、文献はあればあるほどいいと思ったのです。


24歳のあの冬…。
仕事の合間をぬって、本を何冊も抱えながら両実家に日参しました。
すでに私たちは4月には2人で東京を離れる計画を立てていたので、時間の猶予がなかったのです。



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結果は、、、、、惨敗でした。(笑)


義母は理解しようとしてくれましたが、私の方の両親とは話にもなりませんでした。
あの時、父に、母に、浴びせられた暴言の一つ一つを、私は今でも忘れません。


「(修造くんは)結婚する覚悟が足りない」
「娘のヒモになるつもりか」
「男はいい、女の方は 傷モノになる」
「あなたのやろうとしていることは、その辺の飲み屋の女と同じことだ」


義父も言いました。
「息子の社会人としての門出に、汚点(私のこと)をつけさせたくない」


……書いてて涙が出てきました。ちょっと拭いていいですか?(フキフキ)


今だったら「今どき女が傷モノとか笑止千万!もうとっくに傷などついておるわっ!」などと返せたと思いますが、あの頃の私は、自分の親のあまりの頭の固さと教養のなさに、心が折れてしまったのです。


「言うことを聞かぬなら親子の縁を切る」「もう娘でも何でもない」と言われ、結局説得できないまま私たちは東京を離れ、知らない土地で2人で暮らし始めました。


あの頃の精神状態は最悪でしたが(2人とも体重ががくんと減りました)いざ両親から離れて新生活を始めてみると、楽しくて幸せで、新しい土地はとても暮らしやすく、何を悩んでいたのかさっぱり忘れてしまうほどでした。


口で言っても分からないのなら、実際にやってみて何の問題もないということを証明していくしかない(籍を入れなければすぐに別れるはずだ!と言われました)と、両親のことは私は半ば諦めていました。年月が解決してくれるだろう、と。……勘当されましたし(苦笑)。
それでも修造は「時間がかかっても理解してもらう働きかけは続けていこう」と言うのでした。
「この人、こんなゲッソリ痩せたのに諦めないってすごいな」と、思いましたよ。


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その頃には、自分があの時なぜ改姓することに抵抗を感じたのか、はっきり気づいていました。


ちょっと恥ずかしいのですが、アイデンティティーの問題なのです。


私は24年間、⚪︎⚪︎⚪︎子という名前で生きてきて、それなりの歴史や人脈や社会的地位や思い出を築いてきたのです。それがある日を境に、××⚪︎子という名前に変わってしまったら、今まで自分が大切にしてきたものすべてを、名前とともに失ってしまうのではないか…という喪失感。


アイデンティティーの喪失とは、どういうものでしょうか。
周囲は、もう私のことを、かつての⚪︎⚪︎⚪︎子ではなく、××さんの奥さんとして認識するはずです。
幼稚園児が服に名前を書くように、私の体には××と書いてあるのですから。
⚪︎⚪︎⚪︎子だった私の今までの人生って? リセットされちゃうの?
自分ではそんなふうに思っていないのに?
それに私の下の名前は、⚪︎⚪︎とセットで親が考えてくれた名前なのに。
苗字も名前も大好きだったかと言われると、そうでもなかった。
でも、その名前こそが私だった。それで24年間生きてきたのだもの。


…こういう感覚、名前を強制的に変えられた人にしか分からないと思います。


でも、こういうことを書くと必ず「有名人でも名家の跡取り娘でもないのに、姓が変わることがなぜそんなに問題なのか」と言う人がいます。(私の親です。泣)
じゃあ逆に、その人に聞きたい。


日本では、9割近くのケースで女性が改姓しています。
その女性たちは結婚相手の男性に「有名人でも跡取り息子でもないのに、なぜ姓を変えないのか?」などと聞くでしょうか。男性はそんなこと、一切問われないのが現状でしょう。それなのに女性は、有名人以外、改姓したくないと声に出して言ってはいけないの?


独立した2人が新しく自分たちで1つの家庭を作る。
その初っぱなから、夫婦のどちらか片方がアイデンティティーの変更を迫られる。
どうしても、納得がいきませんでした。
そして、修造も、そのことに大いに共感してくれたのです。
「確かに おかしいわな」


本当はどちらの姓でもない新しい姓を名乗れたら最高なのですが、世界の他の国を見習って「複合姓」でも構わなかったんです。夫の姓と、妻の姓の複合姓。
でも、当時はそういう選択肢はまったくありませんでした。


改姓する人はしていいし、したくない人はしなくても良い。
その選択の自由がまったくないのが、今の日本の法律婚、なのです。


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さて。
長いですね(笑)。


事実婚でこの先困ることがあるかどうか、法律も調べました。
その上で納得してそういう形をとっていた私たち。


ところが・・・。


想定外の思わぬところから、プレッシャーが入りました。
これには私もビックリ。
その後、私たちの安らかな“別姓生活”は、大きく揺さぶられることになったのです。


続きはまた明日、、、、、。








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