先日、永続敗戦レジームについて書いた。
この70年、日本の支配者層は、とにかく国民の目を「敗戦」から背けようとしてきた…ということはよく分かった。
で、それは、戦後教育にも表れてるよね。
考えてみれば当然なんだけど。


日本の国語のテストって、わたしが学生の時もそうだったけれど、なぜか
「その時の主人公の気持ちを答えよ」
ってのが 多くないですか? あるいは
「その時の作者の心境を答えよ」
とか。


たとえば、新美南吉の『ごんぎつね』。
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ごんが(償いのために)兵十のところへ魚や栗を運んでいたってやつ。
その時ごんは、どんな気持ちでそれを運んでいたのでしょうか?って、小学生の時に聞かれたんですけれど、正直どう答えていいものか分からなかったですよ。


偶然かもしれませんし、エビで鯛を釣ろうって魂胆かもしれませんし
ごん、キツネですし。


まぁでも大人はこんな解答を期待してるんだろうなあと予測して答えましたがね。(ヤな小学生だなおい)


作者の新美南吉さんは、どうしてこんな悲しい話を書いたのでしょうか?って。
いろんな意見が出るんですが、これに明確な答えなんてないですよね。
でも無理やり作っちゃう。


小さい頃からこういう教育を受けていると、何にでも正解があると思ってしまわないかなと。
あと、こうやって文章の裏の裏を読むことが、「空気を読む」的な日本人特有の思考につながっているのではないかな、と。



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教科書の題材になる本って、わりと「主人公が報われない話」とか「困難な状況に陥ってしまう話」とか「親や動物との愛情の確認物語」みたいなものが比較的多いですよね。(イメージですイメージ)


戦争ものもムスメの音読でさんざん聞かされましたけど、お父さんが招集されて帰ってこなかった話は、本当に泣けました。
もうね、主人公の女の子かわいそう!でも頑張ってる!エライっ!…みたいな。


同時に思ったのは、日本て、小学生の頃から教育の場で、世の中にはこういった悲しみや道理に合わないことがあるんだよと慣らされ受け入れさせられてるんだな、と。



それと同じ流れで、歴史上の人物にも感情移入を強いられ


「あの時代は ああするしか他なかったんだよ」

「主人公もつらかったに違いない」



のように、事象を見つめてなぜそうなったか原因を探る、ということはせず、
「ひたすらその人になり切る」ことで、すべてを肯定にもっていく…というね。


ま、岸信介に感情移入する人はあまりいないかもしれませんが。


それより何より、歴史の授業が、中学でも高校でも、なぜか時間が足りず近代史に入る前に終わってしまうことを考えると、ありとあらゆる手を使って「なかったことにしたい」んだなと思うしかないわけです、はい。








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コメント

  1. |

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    ( 14:18 )

  2. ざざ改め電気羊 | -

    >鍵コメさま♪

    こちらこそ、初めまして!

    遊びに来て下さり感激しています!
    家族のことや畑、放射能、その他いろいろ…の、「テーマを3つ以内にしぼって書く」という基本をまったく無視した節操のない(しかも品がない)ブログで、自分でも「なんだかなあ」と思っているのですが(笑)。

    ここ松本は(というか長野全体がそうなのかもしれませんが)山に囲まれているせいか、世情に疎くても何とか生きていける雰囲気に満ち満ちています。
    それを良いととるか、悪いと見るか。日々、行ったり来たり…ですね。
    ただ、ここも近くに柏崎刈羽原発がありますので、いざという時すぐ脱出できるように、クラウチングスタートの体勢は崩さずに毎日生活しています。

    イジメの件は、思い出すと今でも胸が痛みます。
    日本中のどこかで、今もつらい思いをしている子がいるかと思うと、飛んで行って抱きしめたくなります。
    でも、あの経験があってから、ムスメも私たち親も、ものすごく強くなりました!
    間違っていることは声に出して言う、黙ってねえぞ!ってな感じです。(こわい)

    私の場合、ブログがストレス解消になってしまっているので、これからもとりとめもないことを書き散らかしていくと思いますが、ぜひまた遊びにいらしてください^^

    コメントありがとうございました!!!

    ( 23:00 )

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