「何か土産をって思ったんだけど、いろいろ考えて買ってこなかった。今福島の土産って、渡されても困るかなぁと思って」
…福島から来た身内の言葉。……確かに。困る。


福島の人の生活の様子を聞く。
彼の住む所は、家の中でも外でも常に1μsv/h以上の高い値が検出されるところ。
近くのプ―ルは、例年なら子どもたちの声で賑わっているはずだが、今はひっそりとしているとか、町中で本当に子どもを見かけなくなったとか。
周りには、お父さんだけ福島に残して、母子疎開している家庭が多いと。
でも、すべての子どもが避難できる環境にあるわけではないので、残された人は、できるだけ内部被ばくを避けるため福島県産の野菜などは食べないようにしている、とか。
福島の人は、本当に福島のものは食べないのだとか。


なんだろう。
彼の話を聞いていると、福島には、何もかも分かった上で、それでも動けない人がいっぱいいて、
その人たちは、もう今ではある種の覚悟をして生きているのだということが伝わってくる。

そして、動ける人と動けない人との違いが、ぼんやりと見えてくる。
結局、お金、なんだよね。
ローンもある、仕事もある。どこかへ避難したとしても、ローンは払い続けなくてはならない、仕事も見つかるか分からない。
健康も大事だけど、新天地での生活がここより快適かどうかも分からない。
そんな状態で何もかも捨てて、家族ごと遠い地に引っ越すことは、ある意味バクチ。
留まるのも地獄、引っ越すのも地獄。



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チェルノブイリで「3日経ったら戻れる」と言われ、強制避難させられているおばあちゃんの写真を、このところよく思い出す。
3日間と言われ、おばあちゃんが持ってきたものは、猫と、その猫のエサを入れるための容器だけ。

そのおばあちゃんは、おそらくその日以来、一度も家に帰っていない。



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今わが家に来ている身内の彼は、逃げようと思えばいつでも逃げられる。
日本中どこでも(あるいは世界でも)おそらく生きていける技能を持っている。
しかし彼はもう大人だし(笑)、被ばくを避ける術を熟知しているので、あえてそこに留まっているようだ。
でも彼いわく「もし自分に家族がいたら、迷わず避難していると思うけど」と。



 
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なんだかちょっと考えてしまった。


もし私が福島に住んでいたとしたら・・・?
そして数日以内に避難しろと言われたら、どうしたらいいのだろう?


・・・なーんてコトは、3/15の時点から当然考えていますがね。


まず自分の足元を軽くしておくことって、大事なんじゃないかな。
どこかにどっぷり根を下ろすのもいいけれど、避難した先が安全だとは限らない。
日本全国どこに逃げたって必ず原発の危険はあるから。


これからの日本で生きていくための心得は、
ひとつの土地に縛られず、多額の借金はせず(10年以上のローンは組まない。35年ローンなどもってのほか)、会社に雇われるだけの人間にならないこと。
その会社を辞めたらどうにもならない…では困る。
潰しのきく職業、フリーランスでも食っていける職がベスト。難しいが。
自分名義の土地が強制避難区域になったら、そこで商売していても避難と同時に廃業なわけだから、問題は切実。
自己破産などしたら借金はできないだろうし、新天地での起業が難しくなる。
そうなるとやはりある程度の蓄えが必要。常に余力をもって生活することがポイントか。


明日ここからいきなり避難しろと言われたら・・・?

考えておくべきだろう。人事ではない。
それを今現実に突きつけられている人がいるんですから。








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