「タネが危ない」の野口勲さんの本です。
大体私は、気に入ると同じ著者の本を一気に読みあさるクセがあるな^^

「いのちの種を未来に」野口勲著(創森社



内容は前書とダブる部分がかなりあります。
「タネが危ない」の方が内容もセンセーショナルで、手塚治虫氏との交流なんかも散りばめてあり、入門本としてはいいかもしれません。
でもこちらの本は一歩進んで、お店で扱っている固定種の野菜についての詳しい説明やエピソード、タネ屋さんの実際の仕事内容とかタネ屋業界の今…などが書かれていて、面白く読めました。


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イランという国をバスで旅していた時のこと。
忘れもしない、当時はキュウリ1kgが約5円(闇レートでの換算だともっと安かったかもしれません)。
暑くて食欲もあまりなかったので、市場に行ってはキュウリを買い、ついでに塩と唐辛子を買って、そればっかり食べていました。
そのキュウリが、とにかく美味しかったんです。
日本のキュウリと違って、丸くて、寸胴で、白っぽいやつ。
「そうそう!キュウリってこんな味だったよねー!」と思うような懐かしい味。
今思えば、あれが固定種の伝統的なキュウリだったのかな、と…。
今でもあの時食べたキュウリの味が忘れられません。
誰か分かる方がいたらぜひ品種名を教えて下さい。

              
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そしていきなりですが、ヒョウタンの話。
農耕の発祥についての定説は、いろいろあるようですが、大体1万年くらい前に定住生活とともに農耕が始まり文明が発展したというのが通説となっています。

しかし東京農業大学の湯浅浩史教授は、いや、人類が農耕を始めたのはもっと前で、場所はアフリカ、一番最初に栽培された植物はヒョウタンではないか…という説を唱えています。

南アメリカに人類が渡ったのが 1万2千年前。
南アメリカの遺跡からは、実際に1万年以上前のヒョウタン(くびれのないもの)が出土されています。
そう考えると ヒョウタンってすごい!

ヒョウタンは、私たちがよく知っているくびれのあるものやないものなど、いろいろな形のものがあるそうですが、その遺伝子はすべて同じなんですと。
つまり、私たち日本人だけが食べているカンピョウから、ニューギニア高地人がペニスケースにしているものまで、ぜーんぶ一緒。
ということは、うちの飾り棚に何年も前から吊るされているコレも!?
   ↓  ↓  ↓
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イリアンジャヤに行った時のおみやげなんですが、コテカと言います。
コテカ売りのおじさんがしつこくてのうー(笑)。
宿で寝ていても、頭のほうの窓をいきなり開けて「コテカ~コテカ~(買って~)」と言いよるんですわ。
女の私が買ってどないせっちゅーんじゃと思いましたが、最後は根負けして買いました。とほほ。
ニューギニア高地からはるばる海を渡って日本に来たヒョウタンですな、これも。


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最後に、「種子業界はバイオメジャーに乗っ取られる?」と題した第1部2章p.61から 気になる箇所を引用します。
グローバルな視点を持つワタクシが、常々不安に思っていることが書かれています。

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これまでに商品化された遺伝子組み換え作物は、じつはすべてシンジェンタ(スイス)、バイエル(ドイツ)、モンサント、ダウ、デュポン(以上アメリカ)の五社によって開発されたものであり、この五社は世界の農薬市場の68%を占めているといわれています。
「この農薬を使えば、他の植物は全部枯れるけれど、この作物だけは大丈夫」といった戦略で農薬と遺伝子組み換え品種をセットで販売し、利益を増大しようとしているわけです。
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…出ましたね、世界中の食料を支配しようとしている悪徳企業たちの名前が。
モンサントなんて東電並み、いやそれ以上の悪事を働いています。
なんてったって「2011年の世界一悪い企業」に認定されましたからね。
その悪魔の策略の中に、種子業界も取り込まれつつあるらしい。


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2004年には、種子市場で世界第6位だったアドヴァンタ社(オランダ)がシンジェンタとモンサントに、また2005年には、同5位だったゼミニス社(アメリカ)がモンサントに買収されています。種苗会社を支配して組み換え体にする遺伝子素材を確保するとともに、そこに自分たちがつくった遺伝子組み換え種を売らせようとしているわけです。この買収された2社は、日本で最大手のタキイ種苗やサカタのタネよりもずっと規模の大きい会社です。日本のメーカーも、いつ乗っ取られるかわかったものではありません。そうなってしまったらもう、固定種云々のレベルの話ではなくなってしまいます。
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こう考えるとやっぱりTPPはあり得ないわ。
農家の人だけの話ではないですわね。


さて。
雨も止んだみたいだし、お庭の手入れでもしますか。
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