父が死んだ。


数日前の夜、急に容態が悪くなった。
早朝 母から電話が来て「もう呼吸が止まりそう!」と。
化粧もせず、朝一のあずさに飛び乗る。
その日は仕事だった。車中から上司に電話をかけ、休む旨伝えた。
もう間に合わないだろうと頭では分かっていても、行くことしか考えなかった。
あずさの車内で、弟から、すべて終わったことを知らされた。


私が着くまで、父は病室で待っていてくれた。
ムスメはおじいちゃんの顔を見て号泣した。
私は、泣けなかった。
父は笑っているような、とてもいい表情をしていた。


通夜の段取り、葬儀の段取り、お寺との連絡、親戚縁者への連絡。
1日かけてすべて終わった。
母は時々思い出したように涙声になったけれど、大体は気丈にふるまっていた。
叔父夫婦も来ていてくれたので、それも良かった。


仕切り直すため、松本に帰ってきた。
修造とムスメが出かけたあと、急に涙があふれてきて声を出して泣いてしまった。
つらい、つらい、つらい。
こんな気持ちなのか、こんなに悲しいのかと今になってやっと分かった。
もう二度と父に会えない。
そう考えただけで胸が押しつぶされる。
私はもうおばさんなのに、父だってもうおじいさんだったのに、この時が来るのは頭では分かっていたつもりなのに。
どうしてこんなに悲しいのだろう。


私は一人になりたかった。
ムスメや母が居る前では泣くまい・・・と思っていた。
一人じゃなかったから、ずっと思いを抑えていたのだもの。
でも今は一人だから、思い切り泣いてもいいですか?








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