一生に幾度もないことだが(幾度もあっては困るわ)生きていると、相場が分からないままついつい相手の言い値をそのまま払ってしまうという場面に出くわすことがある。


父の葬儀を終えて、全ての費用計算をしてみたら、葬儀一連にかかった費用は私の想像していた額のなんと、2倍以上であることが判明した。


どうりで葬儀屋さんもお寺さんも丁重に扱ってくれたわけだ。
私らネギ背負ったカモでした。
ダマされんぞダマされんぞ…と気ィ張っていたわりに、知らぬ間に相手の思う壷にスポッと入れられていた。


今回、父の葬儀をしてみて学んだこと。
「もっとこちらが勉強しておくこと。(つけ込まれる隙を与えない)」
「故人の意志を尊重し、心をこめて送ってあげるという気持ちが大切だということ」




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著者が、父親の戒名を自作し、それを相談した寺の住職に「人のビジネスに立ち入るな!」と恫喝されたくだりは面白かった。
その住職からは悔やみの言葉は一切なく、終いには、そんなことをするなら先祖代々の墓も追い出すようなことを言い出す始末。
こんな坊さんばかりじゃないだろうが、似たり寄ったりなのかもしれない。


葬儀にまつわる費用というのは、とにかくうさん臭い。
人の不幸や信心につけこんで、不当な要求をしやすい空気が作られていないか。
「お気持ち」という不可解な名の金額の請求からして、どこかおかしい。
お気持ちなら、各家庭の事情で金額は千差万別であってしかるべきだが、なぜか「相場」は決まっている。
それが1万や2万の話でないから、なおややこしい。
ならば、明瞭にいくらいくらと、明記して示してくれた方がよっぽど良心的だし、ムダな気を使わずに済む。
寺にとってもその方がよいのでh・・・・・よくないのだね、きっと(苦笑)。


この本を読んで分かったこと。
「戒名」というのは、バレンタインデーのようなもの。
チョコレートを贈るというのは。チョコレート会社の都合で作られたもの。
戒名は、お寺の都合。
・・・以上!



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本書は、どちらかというと、家族間の相続争いの話が印象に残った。
親族の死をキッカケに、人の本性が見えてくることもある。


兄弟の中で最も社会常識に疎いと思われていた(私が勝手に思っていただけ。考えてみれば失礼な奴)上の弟が、実は一番保守的で、形式を重んじるタイプであった。


彼が、父は読書が好きだったから…と言って、棺桶に文庫本を添えていたのを見て、私と下の弟は顔を見合わせてしまった。
……お父さんが?……読書好き?
そんな印象、私と下の弟にはまったくなかった。
大体実家は本がほとんど置いていない家だった。


でもそれは、私たちの勝手な思い込みで、実際の父は、長男の前でだけ本を広げていたのかもしれない。
少なくとも私の思う父親像と、彼の思う父親像は少し違ったようだ。


でもその添えた文庫本が「永遠の0」だったから、やっぱりちがーう!と心の中で叫んでしまった。


父の口からツライ少年時代の戦争体験を聞いた者として言わせてもらえば、父があのような戦争願望を喚起させるような大衆娯楽小説を好んで読むような人間ではないと断言できる。
天国で今頃父も「長男!それはちがうってーーーーー!」と叫んでいるやもしれない。









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